クロード・モネ(Claude Monet 1840―1926)について

印象派を代表する画家。
1860年から、パリで本格的に絵画を学び、ピサロやシスレー、ルノワールらと知り合います。彼らと共に、フランス美術の権威であった、サロン(芸術アカデミーが主催する官展)に反発し、1874年に第一回印象派展を開催します。 この時モネは後に「印象派」の名称の由来となる《印象、日の出》を出品しました。外光で移り変わる景色の一瞬をとらえて描くその作風は、後の連作群《積みわら》、《睡蓮》などにも受け継がれ、その後の美術に大きな影響を残しました。
《ルエルの眺め》について
幼い頃から絵が得意だったモネは、近所で評判になるほど巧みな戯画を描いていましたが、風景画家のウジェーヌ・ブーダンに素質を見出され、画家としての道を示されます。出会って間もない2人は、共に戸外にカンヴァスを持ち出して絵を描くようになります。この作品は、当時モネが暮らしたル・アーブル近郊の小さな村を流れるルエル川の景色を描いたものです。その年、ル・アーブル市で開催された展覧会に、ブーダンの作品と共に本品は出品されました。モネが展覧会に参加した初の作品であり、その第一歩となるものです。本作品は文化庁に登録美術品として登録され、より多くの皆様にご覧いただくため、埼玉県立近代美術館の常設展示にて公開しています。公開スケジュールはこちらをご覧ください。